AMEE社について・その2
前回のエントリーの続きです。AMEEというイギリスの企業、とても面白そうなので、少し深追いしてみました。世界中のエネルギーデータを集める、という理念を持っているAMEEですが、実際にそのデータがどのような使われているのか、以下にまとめてみました。
- FacebookApp
- PricewaterhouseCoopers LLP (PwC)という会社が、「Carbon Bigfoot by PwC」というFacebookアプリケーションを発表した
- 学生や環境意識の高い個人向け
- shelter, commute and devicesが測定対象
- http://www.amee.com/?p=727
- http://apps.facebook.com/carbon_bigfoot/
- 目的
- エネルギー利用状況と炭素排出への理解を促すことが目的
- この会社の環境への取り組みを学生にアピール
- この会社の本業は、業務コンサルティング(http://www.pwc.com/)
- 学生たちが就職先を探す際に、Social responsibilityを果たしている企業かどうかを見る傾向が高くなってきている
- Facebookアプリならではの特徴
- ステータス更新を共有することができる
- 改善手法、アイデアを共有することができる
- AMEEとのつながり
- 計算処理はAMEEで行なわれている
- 例えば、エネルギーなどの消費量からCO2排出量への変換
- PricewaterhouseCoopers LLP (PwC)という会社が、「Carbon Bigfoot by PwC」というFacebookアプリケーションを発表した
- 飛行距離から炭素排出量を算出
- http://edition.cnn.com/2009/TRAVEL/06/12/carbon.calculator/
- その炭素を吸収するために必要な森林の広さも表示される
- 下記に詳しい仕様が書かれている
- その他
- 何をしているサービスかは良くわからないけど、パートナーにAMEEが入っている
Facebookアプリ、既にありましたね。でも、このサービス自体はそこまでたいしたことはやってなさそうです。でもまあ、いろいろな可能性はありそうです。実際にどんなAPIが提供されているか、データはどのように管理され、どのように変換されるのか、といったことについては、AMEEのヘルプにありました。これは面白そうなので、じっくり読んでいきたいと思います。イギリスの制度の勉強にもなりますし。技術的なメモについては、CODE RECORDERという、僕のもう一つのブログの方に書いていきたいと思います。
- APIの仕組み
最後に投資家サイドの見方についても、メモを取ったので書き残しておきます。
- Tim O'Reilly氏のブログ
- http://radar.oreilly.com/2008/12/oreilly-alphatech-ventures-inv.html
- 温暖化を食い止めるための最初のステップは、炭素排出をしっかりと測定することだ
- 例え、温暖化は人間が起こしたものではなかったとしても、やるだけの価値はある
- なぜなら、外国からの石油への依存を減らし、エネルギーのセキュリティを向上させ、新しい産業をつくり、環境を改善できるからだ
- データのプラットフォーム
- Albert Wenger氏の記事
- http://www.unionsquareventures.com/2008/12/amee.html
- 製品の環境的なインパクトを知る手段がない
- その製品を構成している物質がリサイクルされたのか、リサイクルできるのか
- その製品を製造する過程で発生した排出物はどうなっているのか
- その製品はどのように輸送されたのか
- その製品を使うための電力はどのように発電されたのか
- この難しい問題をAMEEは機会と捉えた
- 各種活動をトラックし、そのトラックした活動から排出量を算出する
- その他のウェブサイトともデータを連携することができる
- エンドユーザーにとっては、炭素計算機の役割を担う
- AMEEのアプローチが良い理由
- 個々の活動の詳細を正確に追わない
- 適度な詳細度、予測値を用いながら、トータルな排出量を算出する
- より多くのシステムがAMEEとつながり、データを提供すれば、予測値はより正確になっていく
- 予測値から実際値へと、段階的に移行していくだろう
- 競合はあるか?
- バックエンドのデータベース・ウェブサービスとして活動することにフォーカスを当てている
- AMEEにデータを提供するようなシステムや企業とは競合しない
- それが、AMEEのデータ資産のクオリティを高めることになる