SmartGridの標準化に向けたレポート
NISTという規格化を司る機関が、EPRIという研究機関に、SmartGridの標準規格を策定するためにはどうすればいいのかについての調査を依頼していて、そのレポートが最近公開されたようです。
そこで、このレポートを少し覗いてみたのですが、メインコンテンツは100ページ程度で、内容も興味深いので、読んでおきたいなと思っています。どこからどこまでがSmartGridなのかがわかりづらいのですが、そのあたりの定義やスコープについても述べられているようです。
EPRI Report: Crucial Steps for Smart Grid Standards – Gigaom
- EPRIのレポート
- “The electricity grid can only get so smart without a framework for interoperability”
- 相互連携が可能なフレームワークがなければ、配電網をスマートにすることはできない
- EPRI(the Electric Power Research Institute)が発表した291ページの資料の冒頭に書いてある
- この資料は、キーとなる標準規格を特定すること、SmartGrid構築のためのガイドラインを示すことにある
- レポート作成の依頼主であるNIST(The National Institute of Standards and Technology)は、SmartGridの標準規格の第一弾を9月までに策定することになっている
- How to Hammer Out Smart Grid Standards In 30 Days or Less, Or Your Money Back – Gigaom
- “The electricity grid can only get so smart without a framework for interoperability”
- レポートの内容
- http://www.nist.gov/smartgrid/
- interoperable smart grid standardsを策定するために必要なことが述べられている
- 現在のステータス、問題点、優先順位
- SmartGridのコンセプチュアルなモデルも紹介されている
- それを使って、インフラに必要なアーキテクチャー的な原則は何かを示している
- 米国におけるSmartGridの特性
- 米国内において、最も複雑なネットワーク・インフラの一つ
- ビル、発電所、ユーティリティの制御システム、これらがつながっている
- 標準規格を策定する段階で、以下のことも考慮されている
- IP(Internet Protocol)について
- NISTに対して、IPがSmartGridの中で役割を担うためには何が必要かを検討せよと提言している
- IPを使うか否かは、SmartGridに関する話題の中ではホットな問題の一つだ
- NISTに対して、IPがSmartGridの中で役割を担うためには何が必要かを検討せよと提言している
- 電磁波の衝突について
- NISTに対して、許可されていない電磁波の衝突問題についても、もっと調査せよと提言している
- 正式な所有者がなく、非公式な方法で誰でもアクセスできるような電磁波
- このような電磁波をSmartGridのアプリケーションで使うことを許すか
- Smart Grid Debate: Licensed vs. Unlicensed Wireless Spectrum – Gigaom
- ライセンス問題
- ライセンスがある電磁波を使ってSmartGrid関連の製品やサービスを提供している企業は、そうでない電磁波が引き起こす衝突問題について争っている
- ライセンスのない電磁波を扱っている企業は、そのような衝突問題はないと主張している
- NISTに対して、許可されていない電磁波の衝突問題についても、もっと調査せよと提言している
- セキュリティのついて
- このレポートの大きな役割の一つ
- ビジネスやエンドユーザーの側面からSmartGridのセキュリティを、政策立案者や企業が考える上で必要なことを示している
- 同時に、国家の安全保障の視点からも述べられている
- このレポートの大きな役割の一つ