Smart Grid Interoperability・その1

先日取りあげたレポートを読み進めています。 SmartGridが何なのかということがわかるだけでなく、Standardがなぜ重要なのか、どのようなプロセスで制定していくと全体的な効果が高まるのか、といったことまで知ることができて、とても楽しみながら読んでいるのが現状です。
こういうプロセスが早い段階で生まれるのは、日本とは異なる点なのかもしれません。「ものつくり敗戦」という本を最近読んだのですが、こういったプロセスの違いについても描かれていました。それについては、後日まとめてみたいと思います。
全訳して理解を深めたいところですが、なかなか難しそうなので、大事そうなところだけを抜粋するようなかたちにしておきます。少し進んだら全体をまとめてみるような作業もやってみたいと考えています。

  • Background
    • このドキュメントについて
      • the Energy Independence and Security Act (EISA) 2007 Federal Legislation
      • この法律によって定められたプロジェクトの一部
    • EISAは、NISTに以下のような役割を課している
    • このプロジェクトのゴール
      • ハイレベルなSmartGridのアーキテクチャー、原則、インターフェイスデザインについて記載されたロードマップを制定する
      • 現在のステータス、問題点、それらを解決するための優先順位を明らかにする
      • ロードマップに関する多くのステークホルダーの間におけるコンセンサスを素早く確立する
    • 相互連携を実現する上で最も大きなチャレンジは
      • 既に動いているレガシーシステムとの連携
      • 現存するGridは全てレガシーになる
      • そのため、何年かの間は、それらをサポートしなければならない
      • 新しいスタンダードやイノベーションと連携させるには、カプセル化し、リエンジニアリングする必要がある
  • Context of this Document
    • Smart Grid Vision
      • "SmartGrid"とは何なのかについて説明する
      • SmartGridを開発、普及させていく上でのポイントについても説明する
    • Smart Grid High-Level Architecture
      • イラストを交えながら、SmartGridのコンセプチュアルなモデルについて説明する
    • Smart Grid Applications Requirements
    • Cyber Security requirements
      • SmartGridのサイバーセキュリティに関する説明
    • Prioritized Actions and Timelines
      • ギャップを解消するための提言
  • NIST Role and Plans
    • NISTとは
      • the Nation's measurement and standards institute
    • NISTのユニークな特性
      • テクニカルな資質
      • 産業界に対するナレッジ
      • スタンダードやテストに関する専門性
      • 国内への影響度
    • NISTがリーダーシップをとることによって得られるもの
      • ユーティリティ産業のナレッジ
      • 先進的なネットワークテクノロジーに関する専門性
      • 電力インフラのインターフェイスやそれらの制御に関する専門性
      • Gridへのインターフェイスに関する技術や、それらに重要性に関する専門性
      • コンピュータやネットワークのセキュリティに関する専門性
    • 2009年4月にNISTは、SmartGridスタンダードのコンセンサスをえるための3-phase planを発表した
      • 次のことについてコンセンサスを得た状態でレポートを発表する : SmartGridアーキテクチャ、SmartGridの構成要素間の相互連携を安全で確実なものにするための優先順位の共有、最初のスタンダード(Smart Grid Release 1)、必要なことを実現するためのロードマップ
      • 正式な官民パートナーシップを立ち上げ、スタンダードを押し広めるためのコーディネートをしていく
      • SmartGrid用のデバイスやシステムが、スタンダードを満たしているかどうか、セキュリティや相互連携性は問題ないかどうかを、テストし認証するための包括的な計画を進めていく
  • Summary of Interim Roadmap Project
    • 多くの人や組織が関わっている
      • コンセンサスを素早く得るのは至難の技
      • しかし、相互連携が実現すれば、それはイノベーションを生むだろう
      • イノベーションは変化を生み、変化は多様性を深める
      • 多様性は最も大きなチャレンジだ
    • スタンダードを設けることで、多様性やイノベーションをサポートすることができる