Yello Strom社について・その2

前回のエントリーの続きです。ドイツのYello Strom社について、Eeath2TechのKaite氏の記事に追加情報が掲載されていたので、それを以下にメモしておきます。ユーティリティが、SmartMeterというハードウェアを取り扱っていること、ブロードバンド環境を使って接続していること、これらが他のユーティリティにはない特徴だそうです。「エネルギー」そのもの以外の収入源を探さなければならない、という事情が背景にあることも興味深く思いました。

The World's Coolest Utility: Yello Strom's Got Smart Meters That Tweet – Gigaom

  • Yello Strom社の特徴
    • SmartMeterを独自で提供している
    • エンドユーザーのブロードバンドを使って接続している
  • ドイツのエネルギー産業
    • 規制緩和が進んでいる
    • 米国とは逆の状況
      • ドイツ人は、家庭単位で他の魅力的なユーティリティに乗り換えることができる
      • 米国では上手く進んでいない、多くの州が見事に失敗している
    • ドイツでは、エンドユーザーのトレンドを梃入れした、フレンドリーなマーケットができた
      • 家庭のブロードバンド接続を使ったサービスというような参入が起こったように
  • ユーティリティがSmartMeterを開発・販売している
    • こういう事例はほとんどない
    • 既に市場に出回っている他社のSmartMeter
      • ユーティリティの視点から見た、エネルギー効率の向上にフォーカスされている
      • エンドユーザーにとっては魅力的ではない
    • だから、Yello Strom社は自分たちでSmartMeterを開発した
      • Microsoft Windows CEで作られている
      • 小さなウェブサーバーとクライアントが内部に搭載されている
  • Yello Strom社のSmartMeterの価格体系
    • 売価は公表されていない
      • 借りるとしたら、月に$5.60から$11.24で、サービスや機能の種類によって変わる
    • 米国では、ユーティリティがMeterを無料・安い価格で提供する
      • ドイツの場合は、米国のような慣習はない
      • Yello Stromのビジネスモデルは、エンドユーザーに製品がどれだけ売れるかにかかっている
    • 2008年12月に販売が開始された
      • どれだけのMeterが売れたかは公表されていない
      • 一日に100個から200個は売れている
      • これは、それほど多いようには思えない
      • しかし、Meterがエネルギー消費スタイルに変化をもたらすことになるので、最終的には売れていくだろう
  • エンドユーザーのブロードバンド接続を使う
    • こういう事例もほどんどない
    • 多くのユーティリティは、独自のネットワークを使っている
      • 様々なタイプのワイヤレスプロトコル
      • テレコム企業のネットワークの一部を借りる
      • これらは、SmartMeterのデータを自社に送るために使われる
    • ブロードバンド接続を使うことによるメリット
      • データが利用可能になるのが早くなる
      • 行動を変えるためには、素早いフィードバックが必要
      • 他のユーティリティの仕組みよりもブロードバンドが優れているといえる
    • ユーティリティにとってもメリットがある
      • 安価にネットワークを構築することができる
      • アプリケーションやサービスの追加が容易
      • 例えばTwitter向けアプリケーション
      • SmartMeterがTwitterアカウントを持ち、自動的にエネルギー消費量をPostする
      • Microsoft Hohmでエネルギー消費量を見たいという要望があれば、それもやるだろう
  • 新しいタイプのユーティリティ
    • エネルギーを提供するだけなく、多くのサービスや製品も提供する
    • 規制が緩和され、気候変動対策も行なわなければならないという外部環境
      • コアな商品であるエネルギーの販売量を減らし始める必要がある
      • それは、収入が減ることを意味する
      • 特に、ドイツのような規制緩和が進んだマーケットでは
    • エンドユーザーが本当に欲しがる何かを探さなければならない
      • トライ&エラーの繰り返し
      • 電話業界も似たいようなプロセスで進化してきた