The Smart Grid in 2010・その4

AMIの部分は今回で最後になります。AMIの基盤となる通信手法として、現在リストアップされている技術の中から、以下の三つがピックアップされていたので、それを今回は読みました。Wikipediaにも詳細な説明があり、WiMaxについては日本でも近頃よく登場するようになってきたので、近いうちに読んでみようと思っています。

http://www.gtmresearch.com/report/smart-grid-in-2010
2.1 Advanced Metering Infrastructure (AMI)
2.1.6 AMI Communication Networks -- Competition Heats Up(続き)

  • RF Mesh Networks
    • Radio Frequency mesh networks
    • 北米においては、AMIの通信分野における主要なソリューション
    • マルチ・ホップなメッシュ技術
      • 個々のノードが、その他のノードと通信できる
      • 信頼性があり、冗長でもある
    • なぜ、北米では有力なのか?
      • スケールするのか簡単だから
      • 手早くインストールすることができ、面倒な手続きを必要としない
    • self-configuring
      • 自律的なシステム
      • 全てのデバイスは、自身のオリジナルなポジションを発信し、ネットワークから自動的に認識されることができる
      • インターネットのように、一つの通信リンクに障害が発生しても、他の通信リンクへ自動的に切り替わり、メッセージは正常に送受信される
    • 批判者の主張
      • 将来のスマートグリッド・アプリケーションを操作するために必要な能力を持ち合わせていない
      • 例えば、待ち時間(latencies)という要素で、fiberやWiMaxという技術と競わなければならない
    • PLC(power line carrier)との違い
      • PLCの場合、文字通り、メッセージ(signal)は電線を通る
      • RF mesh technologyの場合、メッセージ(signal)は、無線で各コレクション・ポイント間を移動する
      • メーターがハブとしての役割を果たし、メッセージはメーターをリレーしながら目的地へ向かう
  • 3G Networks
    • 2009年3月、携帯電話用(cellular networks)ネットワークを使って、家庭用電気メーターとユーティリティをつなぐサービスがアナウンスされた
      • SmartSynchというAMIネットワークの会社
      • 公共無線キャリアのAT&T
      • 大手のパートナーシップという点では初めて
      • これまで、ユーティリティのシステム内部(utility's backhaul)では無線が使われ、WANに接続されていた
      • しかし、家庭のスマートメーターとユーティリティのシステムが公共無線経由でダイレクトに接続するということは、これまではなかった
    • アドバンテージ
      • コストを削減することができる(ネットワークのために何かを建設する必要はない)
      • 不確実性(既にテレコムの分野で活用されているし、これからも積極的に投資されていくだろう)
    • 批判者の主張
      • これらのネットワークは、machine-to-machineの分野に特化されていない
      • もし、大手テレコムがこれらのビジネスに参入してきたら、どんな手段を使ってでも勝ちにくるだろう
  • WiMax
    • 長距離(long range)で、高帯域幅(high-bandwidth)な無線(wireless)のスタンダード
      • 現在主流である、ライセンスされていない900-MHzのスペクトルとは異なる(これは、RF mesh networkingでの通信でよく使われる)
      • WiMaxは、ライセンスされているスペクトルを使う(安全性・信頼性が高い)
    • 待ち時間が短い(lower latency)
      • RF mesh networksと比べて
      • エンドユーザーのアクションに応じて、データがリアルタイムに通信されなければならない
      • 待ち時間は、未来のスマートグリッドにとって非常に重要な要素となる
    • 問題点
      • ライセンスされているネットワークなので、その分、コストが発生する
      • まだ充分に普及していない